大津で悲惨ないじめ事件が起きました。
子供に係る仕事をしている自分にとっては大変ショッキングな事件でした。
「遊び」「からかい」「ふざける」そして「いじめ」、どこからが「いじめ」になるのか、大変難しく、逆に言えば、我々、そして子供達は、つねに「いじめ」になる切っ掛けに囲まれて生活をしているということですし、その日常を変えることはできないということです。
では、どうしたら「いじめ」がなくなるのでしょうか?
今日は、子供が持ってきてくれた「毎日こども新聞」の記事を使って、子供達と「いじめ」について話し合いの時間を設けました。
最初に、順番に事件に関する記事を読んでもらいました。それ一つにしても上手に読める子、読めない子、人前で読むのが恥ずかしくて泣き出してしまう子、様々な子供がいました。
先生がいる中なので「なんで読めないんだよ~」「へたくそ~」なんて言う子はいませんでしたが、もしかしたら、そんな一言がいじめの入り口になるかもしれません。
次に挙手!
「今までで嫌な思いをしたことがある子」
「今までにお友達に嫌な思いをさせてしまったことがある子」
という質問をしました。
「嫌な思いをしたことがある子」という質問には、多くの子が手を上げました
でも、「嫌な思いをさせてしまったことがある子」という質問には、あまり手が上がりませんでした。
なんでだろうね??
そして、それぞれの経験を何人かに話してもらいました。
過去の嫌な思い(仲間外れにされてしまった)経験を思い出して、話をしながら泣き出してしまった子もいました。
また、勇気を出して自分が過去にお友達に嫌な思いをさせてしまったと感じていることを話してくれた子もいました。
自分の経験を話すことは、子供にとって勇気がいることです。またそんな身近な話を聞くことで、子供たち同士共感できたと思います。
私自身も、自分の経験をお話して
①いじめになる切っ掛けは身近にいっぱいあること。
②自分が嫌な思いをしたことは覚えているけど、相手にさせてしまったことは覚えていなかったあり、忘れてしまったり、嫌な思いをさせていることに気付かなかったりすることが多いこと
③人にはそれぞれ得意なこと、苦手なこと、個性があり、同じことでも感じ方が違うこと、またそれぞれの個性を認めてあげることが大切なこと
④そして「大人がいじめに無関心」だという話があるけど、そんなんことはなくて、いつもお父さんお母さん、そして学校、WKFの先生は、みんながいじめる側、いじめられる側にならないように、見守っていること。それでも、多くの日常にあるいじめのきっかけを、すべて見つけてあげることは、なかなか難しいこと
そんな話を、例を混ぜながら話をしました。
最後に、
「いじめ」になる切っ掛けは、常に自分たちの周りにあり、まずは
①自分が嫌なことをされた場合、勇気をもって「嫌!」「やめて」ということ
でも、それだけでは解決しないこともいっぱいあり、それでもやめてくれなかったり、毎日つらい思いをしているときは、
②「そこから逃げること」そして、「先生や親に相談すること」も大切なんだということ
そして、何より
③みんなの命は大切なんだということ
を話しました。
「いじめ」という大きなテーマに、私自身も上手に話をできたか自信ありません。
また、子供によっても感じ方、関心度は様々で、今回のお話をみんなが上手に理解できたとも思っていません。
でも、こうした時間を機会があるごとに繰り返していくことで、関心を持ち意識をしていくことだと思っています。
また、今回みんなで読んだ記事のコピーを各自に持って帰ってもらい、 お母さんに見せるように話しました。またお母さんにはメールで今日「いじめ」について話したことをお伝えしました。
子供というのは、お母さんの影響を多く受けます。お母さんが「今日どんなお話をしたの」「どう感じた?」そんな一言をかけてくれるだけで、子供達の受け取り方は大きく変わるものです。
今後も機会を見つけて、こうしたお話をしていきたいと思います。
WKF戸田